こんにちは、腹へっぴり腰と申します。
毎月仕事で鈴鹿、伊賀上野、松阪と1日かけて営業してます。かれこれ5年ほど続けています。
大阪から鈴鹿まで営業
毎月1回早朝から1日かけて三重県の得意先に営業に出かけます。
いつもは車で寒さ暑さ、また天候なども気にすることなく、車で向かいます。
毎回同じことの繰り返しでは面白くないのでルートを変えて予定を組んだり工夫してるのですが、ある年の過ごしやすい秋、バイクで出かけることにしました。
秋とは言っても早朝はかなり冷え込みます。防寒着は必須です。
車の時は国道25号線、名阪国道を走れば割と早いのですが、今回はバイクですので名阪国道を使わず、大和街道を走っていきます。
名阪国道を横目に山道に突入です。するとある工事の看板が目に入りました。
通行止め
昨年(2018年)夏の大雨でしょうか?大雨の影響で土砂崩れで道路が寸断されています。
仕方なく関市に抜ける道をナビアプリで探し、さらに険しい山の中へ。
険しい山道を落ち葉でスリップしないよう、慎重に進みます。
この間、車はおろか1台のバイクも見かけません。
心細さの中ナビアプリを信じ進んでいくと、湖が出てきました。
ほっとしながらトイレ休憩に立ち寄った売店でコーヒーを飲みながらルート確認していたところ、後ろから「大阪から来たの?」と声をかけられました。
バイカーとの初めての出会い
振り向くとバイク用のツナギに身を包んだ初老の男性がニコニコしながら立ってました。
こちらはお世辞にもバイク乗りとはかけ離れたダウンジャケットとチノパンです。
事情を説明すると親切に走りやすい道を教えてもらえました。
また男性は自分のことも話し始めました。
自動車メーカーH社を定年退職し、子供も家庭を持ち伊賀に住んでいること。
奥さんは10年前ガンで亡くしたこと、趣味のバイク用に自宅にバイク用ガレージを建てたがバイクが増え、さらにガレージを追加したこと。
「バイクのことで小言を言う人がいないのでドンドンバイクが増えて」と言いながらも少し寂しそうな眼をしていました。
バイク仲間とツーリングに出かけるも故障し、レッカーが入ってこれない山道で仲間にけん引してもらいながら下山したこと。
2〜30分話をして別れました。
教えられた道を10分ほど走っていると、後ろから1台のバイクがクラクションを鳴らしながら颯爽と近づいてきます。
先程の男性です。
何やら先程の道案内で伝え忘れたところがあるというのです。なんて親切なんでしょう。
「もうここまで来たからついておいで!」と先を走っていきます。
慣れた道のせいか、軽快に走っていきます。
こちらもついていくのに精一杯です。
突然止まる。
いきなり減速をしたので「何かトラブルか?」と思いながら近づくと、
「ほら見てごらん」
指さした方向を見てみると1羽のきれいな鳥が。
何やら珍しい鳥でこの辺りでもめったに見かけない鳥だということや鳴き声は聞けませんでしたが、きれいな鳴き声が聴けるらしいのですが、残念ながらあっという間に空高く飛んで行ってしまいました。
この男性、朝起きて天気が良ければバイクに乗ってこの鳥を探すのが楽しみだとか。
意外な一面を見せながらこの男性はまたバイクを走らせます。やはり軽快。
しばらく走り、見慣れた光景が現れ、その男性にお礼を言い別れました。
分かれ際は、「じゃあ」と言って親指を立てて走り去っていきました。
おわりに
通勤の足として使ってきたバイクですが、たまにはツーリングもいいなと思いました。
このようなすてきな出会いで温かい気持ちになれました。
いつもの何気ない仕事の一コマですが忘れられない思い出になりました。
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